|
メダラ神経細胞の移動はランダムであり、何の法則性もないかのように見えます。本当にそうでしょうか?4種の転写因子のうちの1つBshを発現する神経細胞に注目すると、あるパターンに従って細胞が移動していることがわかります。
左上の図で紫、他の写真では白で表した細胞がBsh発現細胞で、幼虫期および12時間の蛹(12hr APF)では脳の内側に位置しています。しかしその後次第に外側に向かって移動していき、24時間の蛹(24hr APF)および成虫においては脳の最も外側に位置します。従って、Bsh陽性細胞は脳の内側から外側に向かって移動するということがわかります。他の神経細胞についても、神経細胞のタイプ毎に固有の移動パターンを示すことが他の実験から示唆されています。
Hasegawa, E., Kitada, Y., Kaido, M., Takayama, R., Awasaki, T., Tabata, T. and Sato, M.
Concentric zones, cell migration and neuronal circuits in the Drosophila visual center.
Development (2011) 138, 983-993 (Open Acess PDF file)
|
|